生活クラブ京都エル・コープは「高浜原発クレーン転倒に関する意見書」を関西電力株式会社と原子力規制委員会へ提出しました

 

 

 

2017年1月20日、福井県の高浜原発2号機建屋にクレーン車が転倒する事故が発生しました。現在高浜原発は停止中ですが、クレーン倒壊で破損した建物には使用済み核燃料が保管されており、あわや放射能漏れかという可能性も危惧されました。

 

NHK科学文化部(かぶん)ブログより

2017年01月21日(土)  高浜原発 強風予想でクレーン固定も倒壊防げず

福井県にある高浜原子力発電所で20日夜、大型クレーンが原子炉の近くにある核燃料を保管する建物に倒れ、屋根の一部などが損傷した事故で、関西電力は当時、強い風が予想されたため、クレーンの固定を行ったとしていますが、倒壊を防げなかったとして、再発防止の対策が終わるまでクレーンを使った工事を中断することになりました。

 

原子力規制委員会は2016年6月20日、稼働から40年以上たった関西電力高浜原発1・2号機(福井県)の運転延長を認可しました。それを受けて関西電力は新基準に対応するための工事を開始。その工事用大型クレーンが強風にあおられ転倒し、2号機の補助建屋と使用済み燃料プールのある建屋の外壁が一部壊れるという事故でした。

生活クラブ京都エル・コープは2017年2月6日理事会において、関西電力には事故原因の解明と情報公開をもとめる意見書を、原子力規制委員会には関西電力に事故原因の解明と情報公開をするよう指導を求めるとともに高浜原発1号機2号機運転延長の認可について再審議を求める意見書を提出することを決定しました。

以下は、その意見書の全文です。

 

*PDFはこちら ⇒ 関西電力株式会社 宛 / 原子力規制委員会 宛

 


 

2017年2月6日

関西電力株式会社

取締役社長 岩根 茂樹様

生活協同組合生活クラブ京都エル・コープ

理事長 細谷みつ子

 

高浜原発クレーン転倒に関する意見書

 

 福島原発事故後の法改正で、原子力発電所の運転期間は原則40年、ただし1回限り最長20年延長できる、とする制度が導入されました。高浜原発1号機は1974年11月、2号機は翌75年11月に運転を開始しており、いずれもすでに稼働から40年を超す老朽原発です。延長は例外であり、経年劣化を考えると運転延長審査は慎重かつ厳格に行われなければならないと考えます。しかしながら原子力規制委員会は2016年6月20日、関西電力高浜原発1・2号機(福井県)の運転延長を認可しました。

 関西電力は新基準に対応するための工事を認可後に開始したところ、先月1月20日にクレーンが転倒し、2号機の補助建屋と使用済み燃料プールのある建屋の外壁が一部壊れる事故を起こしました。

 

 転倒したクレーンは後部にある重心によりバランスをとる構造になっており、マニュアルでは作業終了後に強風が予測される場合、重心のある後部が風上になるように旋回させ、風を背面から受ける形にして止めるべきだと記載してあります。しかし、事故当時本来は風を受け止める後部が建屋に向いていました。福井地方気象台は事故当日、「1月20日夜遅くから急速に北の風が強まる」として高浜原発周辺に暴風警報を発令し、最大瞬間風速35メートルと予測していました。

 事故後の記者会見で関西電力は風向きは特段考慮していなかったと説明しています。クレーンが転倒したのは、クレーンメーカーのマニュアルに従った対策を取っていなかったために起きたものと考えられます。使用済み核燃料259体を保管している重要施設の工事で工事用車両のマニュアルに従った対策も取らず、事故を起こしたことは油断と不注意があったと言わざるを得ません。

 

 関西電力においては今回の事故の原因を解明し情報公開するとともに、原子力発電に携わる事業者としての責任を十分に認識し、二度とこのような事故を起こさないことを強く求めます。

 

以上

 

 


 

 

2017年2月6日

原子力規制委員会

委員長 田中 俊一様

生活協同組合生活クラブ京都エル・コープ

理事長 細谷みつ子

 

高浜原発クレーン転倒に関する意見書

 

 福島原発事故後の法改正で、原子力発電所の運転期間は原則40年、ただし1回限り最長20年延長できる、とする制度が導入されました。高浜原発1号機は1974年11月、2号機は翌75年11月に運転を開始しており、いずれもすでに稼働から40年を超す老朽原発です。延長は例外であり、経年劣化を考えると運転延長審査は慎重かつ厳格に行われなければならないと考えます。しかしながら、原子力規制委員会は2016年6月20日、関西電力高浜原発1・2号機(福井県)の運転延長を認可しました。その後関西電力は新基準に対応するための工事を開始したところ、先月1月20日にクレーンが転倒し、2号機の補助建屋と使用済み燃料プールのある建屋の外壁が一部壊れる事故を起こしました。

 

 転倒したクレーンは後部にある重心によりバランスをとる構造になっており、マニュアルでは作業終了後に強風が予測される場合、重心のある後部が風上になるように旋回させ、風を背面から受ける形にして止めるべきだと記載してあります。しかし、事故当時本来は風を受け止める後部が建屋に向いていました。福井地方気象台は事故当日、「1月20日夜遅くから急速に北の風が強まる」として高浜原発周辺に暴風警報を発令し、最大瞬間風速35メートルと予測していました。事故後の記者会見で関西電力は風向きは特段考慮していなかったと説明しています。クレーンが転倒したのは、クレーンメーカーのマニュアルに従った対策を取っていなかったために起きたと考えられます。使用済み核燃料259体を保管している重要施設の工事で工事用車両のマニュアルに従った対策も取らず、事故を起こしたことは油断と不注意があったと言わざるを得ません。

 

 原子力規制委員会には、関西電力に対して事故の詳しい原因を解明し情報公開するように指導することを求めます。

 私たちは東京電力福島第一原子力発電所事故で事故がひとたび起これば甚大な被害が出ることを知りました。今回の事故は関西電力のずさんな工事計画で起きました。使用済み核燃料259体を保管している重要施設でこのような事故を起こす関西電力が今後原子力発電所を適切に運営出来ると思えません。原子力規制委員会は、高浜原発1号機2号機運転延長の認可について再審議することを求めます。

 

以上

 

 


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